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3月のひとこと

  ○か×かでしか物事を捉えられない人と、△で物事を捉える人では、起こる出来事が同じでもそれに対するストレスや疲れの度合いが全然違ってきます。
感情の起伏が激しくて悩んでいる方は、ご自分が○か×、白か黒、損か得、意味があるか無意味かなどなど、2つの面でしか物事を見ていないかどうか考えてみてください。ここに気づけないと、「なんで?どうして?」とただただ自分を責めたり、誰かを恨んだり羨んで悩み苦しむだけしかできずに終わってしまいます。
 物事は全てにおいて、必ず必ず、真ん中(△)があります。この△が一番幅広くてあいまいです。他人の嫌な1面を見たら、それだけでその人が嫌いになってしまう、そこが許せなくてイライラしてしまうという方は意外と多いです。中には、それが自分の考え方の問題だということに気づいていないがために、その不快感を相手のせいにし、その人を攻撃してしまう人もいます。
 人間も社会も、全ての物事には必ず中間があります。全ては灰色の多面体なのですが、「はっきりすることが当然!」と思って生きてきた人ほど、このグレーゾーンはとても不安定、あいまい、不快なものに感じ落ち着けません。でもこれがふつうなのです。
周りの人をよ~~~く観察してみれば分かります。よく見つめてみれば分かります。
誰もが良い人でもあり悪い人でもあります。誰もが優しくもあり意地悪でもあります。それを感じたら、あとは慣れるだけ。これがふつうなのか・・・と慣れるだけ。
中途半端な安心に。中途半端な信頼に。中途半端な人間関係に。中途半端な愛情に。中途半端な不信感に。中途半端な善意に、中途半端な悪意に・・・etc。
なぜなら社会とはそういうものだから。そういうものだと知った時、私は心底びっくりしました。「それじゃだめでしょ!」って思いました。でも、「中途半端」に慣れていくうちに確実に心が穏やかになりました。苛つくことが減って、「ま、いっか~♪」が増えました。
 とはいえ、今でも突然不安になります。
「私なんて誰も必要としていない。私なんて要らない!・・・」って思ったりします。でもこれも「ただ思っているだけだよ・・・・」とあいまいに捉えられるようになりました。「これはただの思い癖だから・・・」と思うことで、なんとかしなくちゃ!!と慌てないように意識(訓練)しました。なんとかしなくちゃ!と思った瞬間から○か×かが始まるからです。「疲れているからそう思ってしまうのかも・・・」とあいまいに捉えて、とりあえず感情の保留をしたりもできるようになりました。
 このようにして意識して△を増やし、許し、慣れていったことで、以前のような○か×だけの激しい波に振り回されることがなくなりました。今は、○~△~×~△~○という
なだらかな波のある生活を楽しんでいます♪
 人それぞれ、その人が許せる、慣れることができる△は異なります。
皆さんの感情の波が緩やかになる、皆さんにとっての△の気持ち、場所、人、グッズを見つけ、それに慣れていけるといいなと思います☆

2012年3月1日 
摂食障害専門カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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