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9月のひとこと

●人は分かり合えない生き物

人から「分かるよ!」と言われた時に、「いやいや、あなたに私の気持ちが分かるわけないでしょ!」と思うこともあれば、分かってもらえず、「どうしたら私の気持ちを分かってくれるの?」って思うときもありますよね。分かってほしい!と思いつつ、分かるはずがない!と思っている。

その通りです。自分のことを本当に分かってあげられるのは自分しかいませんから。分かり合えなくて当然なのです。だけど、自分の気持ちがよく分からないときほど不安になって、誰かに分かってほしくなります💧

分かり合えないからこそ、自分の、そして目の前にいる人の気持ちや思いや感情を受容する必要があります。「(あなたのことは良く分からないけど)あなたはそう思うんだね。あなたはそう感じるんだね。あなたはそう考えているんだね」って♡理解しようとするよりも、「認めたい」という気持ちや姿勢が大切だと思います☺お互いにネ。

クライアントの☆さんは、「私、結婚相手を間違えたのかな💧夫のことを信じていたのに裏切られた気持ちでいっぱいです😢」と落ち込んでいました。☆さんのご主人が彼女に隠し事をしていたからです。「なんで?どうして?」という思いが彼女をずっと苦しめています。

●自分の人生の主語(主役)は、いつだって自分
心の傷が癒えるには「時間」というお薬が必要だと思います💊それともう1つ大切なこと。それは罪悪感を持たないことです。☆さんの場合、ご主人のことが許せない自分を許すことで「今の自分を肯定してあげること」が大切です。*罪悪感は、「自分はこうするべき、こうあるべきだったのに、それが出来なかったという思い」があるときに出てくる感情です。

罪悪感に苦しむ☆さんに、「I(愛)メッセージが大切♡」というアドバイスをしました。☆さんの話や発言にはYOUメッセージが多かったからです。主語がいつも自分以外の誰かなのです。つまり他人軸で生きています。「夫が〇〇で△△だから、××で最悪です」「母が〇〇と言うので△△ができません」という感じです。私が「☆さんはどうしたいの?」と聞くと、「わからないです😢」となります。

「YOUメッセージ」は相手を主語にして観察したこと・感じたことなどを発っした言葉です。例えば、「(あなたは)~してよ」「(あなたに)~してもらえなかった」という感じの言い方です。YOUメッセージは命令や支配的な印象を与えがちです。

一方、I(愛)メッセージは、自分を主語にしてとにかく「私は」と最初に言ってしまう言い方です。その流れでいけば自然と自分の感情が続きます。例えば「私は、あなたにこうしてもらえるとすごく助かる♪」という感じです。I(愛)メッセージを受けると、相手も自分の意見や考えが言いやすくなり、お互いを尊重した会話がしやすくなります。

YOUメッセージだと、自分の思いが相手に伝わりにくく、相手もそれを答えにくく、お互いに感情的になりやすいし誤解を招きやすいんですよね💦「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」に変えることで、現実(相手の態度)は確実に変わっていきます☺

なんて偉そうに書いていますが、育児中だった頃の私は夫に対していつもYOUメッセージで、「これやってよ!」「なんでこうしてくれないの?もういいよ」って言っていたし思っていました💧

夫との関係が悪化してゆき、どうしたらいいか分からなくなってしまった時に、私はカウンセリングを受けました。そして、自分を主語(主体)にして「自分はどうなりたいのか」を真剣に考え、そうなるために「私は何をどうすればいいのか」をカウンセラーと一緒に考えました。そしてもう遅いかもしれないけれど、I(愛)メッセージで行動してみることを決心しました。

正直、時間はかかりました。でもI(愛)メッセージの効果は抜群でした。私の気持ちも家の中もとても明るくなりました。目の前の現実は、自分の言動や思考で作られているのだということを痛感しています。

●期待しない
究極のパートナーシップとは、相手に期待しないことです。感謝し合える関係には、お互いに対する期待がありません。つまり、お互いが自然(体)でいられるってことです。

●苦しみは、執着(欲望)と現実のズレから起るもの
仏教の教えに、「すべての苦しみは執着によるもの」という言葉があります。そもそも相手に共感できないから苦しいのです。

例えば、☆さんの場合は、「夫にはこうあってほしい(執着)vs夫がそうしてくれなかった(現実)」ですね。他には、「人に喜ばれたかった(執着)vs喜ばれなかった(現実)」とか。苦しみを無くすためには、執着と現実のズレをなくすしかありません。そのためには、現実は変えられないので、執着(欲望)を無くすしかありません。

人間である限り、全ての執着を無くすことは無理だと思うのですが、負の感情が湧いてきたときに、その都度、「今、自分は何に執着しているのか?」と考えてみるのは大切なことだと思います。脳科学では、これを「メタ認知」と言います。負の感情が湧いてきた時は、その理由を作った相手を責めたくなるものです。でも、相手を責めたところで、自分の苦しみは癒えません。

●鏡を見て己を知る
なぜなら、湧いてきた負の感情の原因は、自分の中にある執着が原因だからです。相手の人は、自分の執着に気づくための鏡になっているに過ぎません🔍

「こうあるべき」という執着が強い人ほど、相手をコントロールしたがります。つまり相手の気持ちに共感ができません。共感できない相手に対して負の感情が湧いたら、自分の持っている執着に気づきましょう。本当の問題はそこにあるのだから。相手はあなたの鏡になっているに過ぎません。

●自分のことをよく知る(この世の中に当たり前のことは1つもない)
自分が持つ「これって当たり前のことでしょ!」「こうすべきでしょ?」という執着を知ることです。これを知らずにして、負の感情を減らしていくことはできないし、対人関係のトラブルやストレスもなくなりません。

とはいえ、負の感情が湧いてきたときに、自分の執着に気づくのはかなり難しいことです💦苦しくなったら、その苦しみから即座に逃げたくなりますからね。逃げたいから即座に相手に責任転嫁しちゃったり、過食してしまうのです。そうすることで一旦は苦しみから逃げられるかもしれません。でも解決はしていないのでまた同じことを繰り返して苦しくなります😢

負の感情が湧いてきて苦しくなったときは、カウンセリングを利用してみてほしいです☘私は、皆さんの苦しみや執着に共感しながら、それを客観的に見て、皆さんに様々な気づきを提供いたします。自分1人では難しいことも、2人でだったら出来ます。

今月も、皆様といろんなお話ができることを愉しみにしております☺                     一緒に頑張りましょう♡

令和3年9月1日
摂食障害カウンセリング あや相談室主宰
産業カウンセラー 長谷川あや 

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