摂食障害専門カウンセリングルーム あや相談室

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5月のひとこと

緊急事態宣言が発令されてから、多くの人が「我慢」「忍耐」「自制」を強いられた生活を続けてます。
働きたいのに働けずに苦しんでいる方もいれば、働きたくないのに働かざるを得ない方もいます。
今までに感じたことのないストレス(精神的緊張)やフラストレーション(欲求不満)を抱えて悶々としている方、イライラしている方がたくさんいらっしゃると思います。

「こうあるべき!」という信念が強い人ほど、イレギュラーなことが起こっても臨機応変に考えたり動くことができません。また、自分ひとりで「なんとかしなくちゃ!」と慌ててしまうため、ストレスもフラストレーションも感じやすく溜まりやすいです。
こういう方は、「人に甘えられない」タイプであることが多いです。ここでいう「甘え」とは「自分の気持ちに正直になって、ダメなところも見せられる」ということです。

最近、クライアントの方からよく聞くのは、「家族に頼れない/甘えられない」「こんなに苦しいのに、誰も気づいてくれない」「こんなに頑張っているのに、誰も私を労わってくれない」「家族にイライラしてしまう」という言葉です。
皆さん、とても強いストレスを感じているのに、ちゃんとできていないことに罪悪感を感じ、自分を責めて疲労困憊しています。

このような方には、やはり「こうあるべき!」という思い込みがあるように思います。例えば、「女性の方が家事や育児をするのは当然のことだ」とか。これらの固定観念や価値観は、幼い頃から自然と体に染みついているものなので、なんとかやれている間はいいのですが、無理をして限界を超えてしまうと、そんな自分を労わるどころか、自分はなんてダメな人間なんだ!と責め出してしまうのです。

辛いよ、疲れたよ、寂しいよ、悲しいよ、もう無理、限界だよと思ったら(できればそう思い始めたらすぐに)、助けてほしいと思う相手にその感情を伝えてみてほしいです。人じゃなくて、場所でもいいと思います。もちろんカウンセラーでも。

クライアントの方で、ご自分の思いをnoteに描いている方がいます。
彼女にとって、noteは自分の気持ちに素直になれる、それを自分の言葉で表現できる場所、つまり甘えられる場所なのだと思います。私はいつも彼女のそのnoteにいいね!を押しています♡
画面に向かって、「大丈夫だよ」「私も同じだよ」「そのままでいいよ」「会いたいなー」って呟いたりもしています(笑)そんな私の想いがちゃんと彼女に伝わっているのを感じながら☺

誰かや何かに甘えられるようになると、相手のダメなところも許せるようになります。
誰かに甘えられるというのは、相手に自分のダメな部分を認めてもらえた、受け入れてもらえたと感じることでもあります。となれば、自分も相手のダメな部分を許そう、認めよう、受け入れようという気持ちになるのは自然なことです。すると、相手との信頼関係が深まり、より安心し、より甘えられるようになります。こうなれば、自己肯定感や自信も高まります。安心できれば、不安は減ります。

逆に、「私は誰にも頼らずに頑張ってきた!」と思っている方は、どうしても他人に厳しくなってしまいます。甘えたい気持ちを我慢している人も同じです。「自分は我慢しているのに!」と思うと、素直に自分の弱音を吐いたり、甘えてくる人が許せなくなってしまうのです。でも、これってとても疲れるし、ストレスもフラストレーションも溜まります。

「これって甘えですか?それともただのわがままですか?」という質問を受けることもあります。相手にお願いしたいことが、果たして甘えなのか、そうじゃないのかがよく分からないとのこと。

例えば、家事や育児を夫にお願いするのは、甘えではありません。家事や育児は夫婦で「分担」するべきことです。仕事を全部ひとりで抱え込んで四苦八苦しているときに、上司や同僚、部下に相談するのは社会人としての「常識」です。心も体も弱っているときに誰かに優しくしてほしいのは、今のあなたに必要な「甘え」です。どれもわがままではありません。

まず、家事や育児の分担については、夫婦で冷静に話し合う必要があります。ただ、今まであなたがほとんどのことをやっていた場合、夫はそれらに不慣れでもあるので、彼にやってもらってもあなたがイライラせずに済むようなこと(ゴミ出し、お風呂やトイレ掃除など)からお願いし、やってもらったら大いに感謝し「助かった」と言ってあげると、次もお願いしやすいし、やってくれやすくなると思います。

仕事に関しては、自分の置かれた状況を把握し、無理なことは早めに素直に申告することは、社会人として常識です。「出来ない奴だと思われたくない」「迷惑を掛けたくない」と言う方も多いですが、そういう人ほど自分から壁をつくってしまい、「こんなに頑張っているのに誰からも評価されない」と落ち込んで自信をなくしてしまったりします。

先に書いたように、「甘え」とは「自分に正直になって、ダメなところも見せられる」ということ。つまり、自分から相手にダメなところを見せていくことが大切なのです。
相手からしたら、そういうダメなところを見せてくれるあなたは全然ダメじゃない場合も大いにしてあります。むしろ、頼ってもらえて嬉しいと言う人も多いのです。人は誰もが頼られたい、感謝されたいという思いを持っています。あなたもそうじゃありませんか?

最後の、心も体も弱っているときに優しくしてほしいのは、当然の欲求です。これこそが、人が生きていくうちで必要な「甘え」です。自分の弱さ、ダメさを正直にさらけ出して、それを受け止めてくれる人がいるということに気づけると、人を信じることも、自分を信じることもできるようになります。また、自ずと人への感謝や思いやりの気持ちも出てきます。

皆さんには甘えられる人がいますか?意外かもしれませんが、甘えられる人は「自立している人」です。人に甘えられない人ほど、何かに依存したくなります。

依存と甘えの違いがよくわからない。甘えたいけど甘えられない。甘えることに嫌悪感や罪悪感がある…などという方は、カウンセリングでご相談いただければと思います。
正解や絶対的な答えはありません。そこにこだわり過ぎず、今のご自身が納得できるものを感じられればいいなーと思います。
今月も皆様といろんなお話ができることを愉しみにしております。
どうぞよろしくお願いします☺

令和2月5月1日
摂食障害カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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