摂食障害専門カウンセリングルーム あや相談室

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3月のひとこと

10年前くらいから発達障害に関する情報が増え始めました。私のところにも「自分は発達障害ではないか?摂食障害は2次障害なのではないか?」というご相談がグッと増えました。

●発達障害とは
先天的な脳の機能障害によって発達や認知に偏りが生じ、社会生活や対人関係に支障を来すことを言います。
例えば、脳器質の特徴として「他人に興味がない」場合、「人づきあいが苦手」「他人と良好な関係を続けられない」「その場にそぐわない発言をしてしまう」「友人ができない」「仕事に就いても長続きしない」などの問題が生じてしまいます。本人はふつうにしているつもりなのに、周囲からは「変わっている」と言われたり怒られたり嫌われたりすることから、自分の存在へに違和感や戸惑い、生き辛さを感じて、うつ病や摂食障害などの2次障害を患うこともあります。

●どこからどこまで?
発達状態を大きく3つのタイプに分けると、ノーマル(定型発達)、発達障害(非定型発達)、発達障害の傾向がある(グレーゾーン)となります。
では、どこまでが定型でどこからがグレーでどこからが発達障害なのか。重度の障害ならば、他人も気づきます。ただ、グレーは医師でも判断が難しいです。

●診断
障害の有無の診断は医師にしかできません。これは摂食障害も同じことです。しかし「ここからが障害」という明確な線引きがないため、医師や病院によって、診断結果が変わるという話も耳にします。
毎日がとても生きづらくて思い切って受診したのに、検査の結果、医師から「発達障害の傾向はあるけど、発達障害ではないですね」と言われたところで、悩みは何一つ解消できないし、先にも進めません。
発達障害の診断の分岐点はテストの点数ですが、カウンセリングでは、その方が「困っているか、困っていないか」に重きを置きます。
摂食障害に関することはもちろん私になんでも相談して頂きたいですが、発達障害に関しては発達支援カウンセラーの尾島美央子先生にご相談されることをお勧めします♡

●親の問題
実は、摂食障害に悩む人の親御さんが発達障害、或いはグレーである場合もあります。発達障害を持つ親に育てられた子は心を病ますことが多いからです。
発達障害の人はマルチタスクが苦手です。子育てはマルチタスクそのものですから、マルチタスクが苦手ならば子育ても苦手ということになりかねません。
真面目で柔軟性がなく、こだわりが強く変化球に弱い。思ったことをそのまま言ってしまう、いわゆる空気の読めない親はASDの可能性があります。
「他人にはやたらと気を使うのに、自分の子どもには何の気も使わない」「約束を簡単に破る」という親は一貫した対応の取れないADHDの可能性があります。
親が安定していない環境で過ごす子どもの気持ちも安定しません。子どもが「自分は親から肯定されていない」と感じて育ったならば、対人関係もうまく行かず、自己肯定感は低いままです。

●自主学習
親から安定した感情で育てられた子は、安定した人との関わり方(思いやりのある接し方)が自然に身につきます。
これは、常日頃から二カ国語で会話をしている夫婦の元で生まれた子が自然に二カ国語がしゃべられるようになるのと同じことです。
一方、親の不安定な感情に振り回されて育った子は、安定した人との関わり方(思いやりのある接し方)を自然に学ぶ経験が乏しく、それらが感覚的に分からずなかなか身につきません。そのため、自らその「パターン」を学習していく必要があります。
周りの人たちが自然に身に付けてきたことを、彼らの言動1つ1つを真似てパターン化し、覚えていかなければならないのですから大変な作業です。
これは、大人になってから独学で英語を学び始めるのと似ています。大人になればなるほど学ぶのも覚えるのも大変になります。
しかも独学ですから、果たしてこれが本当に正しい接し方なのか、思いやりなのかどうかが確信できなければ不安ですし自意識過剰にもなります。疲れやストレスも溜まります。そのせいで心の病になってしまうこともあります。

●心の安定している人から学ぶ
摂食障害は、不安を和らげるために出てくる症状です。
不安定な環境で育った人は「不安定、不安、○か×」がふつうだと思っているので、本来のふつうである「安定、安心、△」がよく分かりません。
そのため、心が安定している人(感情の波が緩やかで、一貫性のある言動をする人)と付き合うと、違和感やズレを感じて、距離を置いてしまうことがあります。でも、心が不安定な人ほど、心が安定している人から学ぶべきことがたくさんあります。
心が安定している人は、感情的になることがあったとしても、それを相手のせいにはせずに「ごめんね。今日仕事で疲れていて…」と、自分の非を認めて謝まります。こういうことが羨ましいくらい自然にできる「ふつうの人」から、「ふつうの接し方」や「思いやり」をしてもらうことこそが、それらを感覚的に学んでいくことになります。独学よりも○○療法よりも、「ふつうの人」から学ぶ方が安心感が得られ覚えも早いです♡

●ないものねだりより、あるもの探し
クライアントの方から「彼と出会えてから少しずつ安心感が増えていったが、大らかな彼の「いい加減さ」に目に付いてイライラしてしまう」と言うご相談を受けました。すごく分かります!!私もついつい大らかな主人に苛ついてしまいます^^;
ただ、これは「ないものねだり」であり、相手の問題ではなく「自分の問題」だなと思っています。
ないものねだりが始まるとしなくなるのが「感謝」です。当然「ありがとう」も言わなくなるし、思いやりの気持ちもなくなります。すると、ないものねだりはより一層酷くなります。
逆も然りです。今あるものに感謝して「(例え棒読みでも)ありがとう」を言うようにすれば、思いやりの気持ちが出てきて、ないものへの関心は薄らいでいきます♪
「苛ついているときに感謝なんでできないわ!」と思われた方は「(前もって冷蔵庫の扉やデスクに貼っておいた)ま、いっか」の張り紙を見て、まずは「ま、いっか」とつぶやいて、苛立つ自分を許してあげましょう。
それでもなんでもイライラやモヤモヤが止まらないときは、私のカウンセリングにいらしてください❤

今月も皆さまといろんなお話ができるのを愉しみにしております。

2019年3月1日
摂食障害カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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