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10月のひとこと

今月は、私たちの体に備わっている力について考えてみました。

●夕張モデル
便利になればなるほど、人は欲張りになり、妥協ができなくなり、危機管理を怠るようになります。

北海道の夕張市は10年前に財政破綻し、市立病院も救急病院も無くなってしまいました。同市は高齢者率が日本一でしたから、悲惨な現実が待ち受けているだろうと誰もが懸念していました。
ところが、財政破綻後の夕張市は死亡率、医療費、救急車の搬送回数の全てが下がるという驚きの結果(成果)を出したのです!
これは、財政破綻により、自分たちの生活に強い危機感を感じた夕張市の市民が、自分たちの健康や命の管理に責任を持ち、病院に頼らない過ごし方を心掛けた結果です。みんなで声を掛け合い、助け合うようにしたら、みんなが健康で笑顔になっちゃったというわけです。
この夕張市の成功例は「夕張モデル」と呼ばれて注目されています。同市の問題は、日本全体の問題でもあるからです。特に、膨大な医療費の削減は一刻を争う深刻な問題です。

いつどこで何が起こるか本当に分からない時代です。災害時には電気もガスも水道も止まり、当然ネットも使えなくなります。備えあれば憂いなしです。自分の身は自分で守るしかない状況に立たされた時、自分に何ができるかを常日頃から考えたり、家族で話し合っておくことはとても大切なことだと思いました。

●本来の薬の役目
人間が自らの力で病気やけがを治すための助けとなるのが「薬」です。自分の体に何らかの不調が生じた時、私たちは薬を用いりますよね。この時の薬の本来の役目は、「私たちが持っている自然治癒力を回復させること」です。

●自然治癒力~自分が自分の主治医である自覚~
痛みなどの強いストレスを感じた時、脳内ではエンドルフィンという物質が分泌されます。エンドルフィンは、痛みや不安を和らげる作用があります。女性が出産する時、エンドルフィンの分泌は通常の6倍にも達っします。出産のストレスや痛みを和らげるために、母体が自らエンドルフィンを作りだしているのです。

このことから分かるように、私たちの体は、病気やけがを乗り切るために「自然治癒力」という、「自分の体内で薬を作る力」を持っているのです。
エンドルフィン以外にも、血管の内面から強心薬や狭心症の薬を同じ作用をする物質が分泌されることが分かっています。

私たちがけがをした時、傷が化膿して膿が出ることがありますよね。実はこの膿は、傷口から侵入しようとする細菌を防ぐために白血球が闘った跡なのです。白血球のような食細胞は、体内に入り込もうとする細菌を食べることで、病気の感染を防いでいます。そうそう、風邪を引いた時に出る鼻水が緑色なのも、白血球が闘って死んだ跡なんですって。このような優れた抵抗力も、私たちが持つ自然治癒力です。

「手当て」という言葉があります。お腹が痛い時、お腹に手を当ててじっとしていると、痛みが治まってしまうことは本当にあります。風邪を引いた時、体を暖かくして早めに寝ると、翌朝は調子が戻っていることがあります。これらも人間が持つ自然治癒力のお陰だと言えるでしょう。

ただし、ストレスや疲れの溜まる生活をしていると、自然治癒力が弱まってしまうことがあります。また、この力だけでは太刀打ちできない病を患ってしまうこともあるでしょう。そんな時に、「薬」の助けが必要となるのです。

外部からの薬に頼りながら、不規則な生活を送り続けている人もいますが、それでは自然治癒力は低下し、治るものもなかなか治らなくなってしまいます。

自然治癒力を高めるためには、健康的な生活(適度な運動、バランスの取れた食事、正しい呼吸法、心の安定、睡眠)を送ることが基本条件です。
また、安心できたり心が落ち着く場所は自然治癒力を高めますが、気が滅入ってしまう場所はその力が弱まってしまいます。環境づくりはとても大切です。

自分を大切にすることは、自然治癒力を高めることにもなります。どうぞ、心や体が不安定になったとき、そんな心や体が安心できることをしてあげてください♡

ところで、皆さんはご自分の心や体がどうしたら安心できるか、癒やされるかをご存じですか?そもそも、ご自分の心や体が疲れてしまったとき、皆さんはどうやってそれに気づきますか?

●コミュニケーションに強い不安があると、
その不安がお金の使い方に表れます。

摂食障害、万引き依存やギャンブル依存症など、全ての依存症の根底にはコミュニケーションに強い不安があります。
大富豪でもコミュニケーションに強い不安があると、どこぞのドンファンのように孤独です。逆に、コミュニケーションが上手な人は、心が満たされ、お金に執着せずに楽しく過ごせたりします。心と人間関係とお金はつながっているのです。

カウンセリングはまさにコミュニケーションの場です。当然、コミュニケーションが苦手な方ほど、利用するのには勇気が要ると思います。勇気を出してカウンセリングを利用してくださる皆さまに心から感謝を申し上げます。

事前にメールで、「うまく話せるか不安です、、、」などと、ご自分の気持ちを正直に伝えてくださる方がいらっしゃいますが、こういう方はご自分で思っているよりもずっとコミュニケーションが上手です♡是非自信を持って欲しいなーと思います。

いずれにしても、カウンセリングで気持ちのシェア(共有)が出来ると、みなさん、とても安心されます。コミュニケーションがうまく出来れば、安心できるからです。
やはり、人間は気分の生き物ですね。とは、先日カウンセリングを受けて元気になられたYちゃんからもらった言葉です^^

カウンセリング後に頂くメールに、「(ホッとしたら)家で待っている家族にケーキを買って帰りたくなりました♪」、「久しぶりにデパートでいろいろ買い物をしてから帰りました♪」「久しぶりにお花を買いました♪」など書いてあったりします。

気持ちの共有ができると安心し、強ばっていた気持ちが緩んで解放されます。すると、皆さんがおっしゃるように「久しぶりに」お金の使い方にも変化が出てくるのです。もちろん自然治癒力も高まります♪

話すことは心を放つこと。話すことは気づくこと。気づくことは変わること

カウンセリング後は皆さまに安心感と解放感をお土産にしてお帰り頂きたいなと思っています。今月もどうぞよろしくお願いします♡

2018年10月1日
摂食障害カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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