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自助グループ(3)

自助グループにはその後も何度か行った。
ここしか私を分かってくれるところがなかったからだ。
そう思いこんでいたと言った方が正しいかもしれない。
とにかくそこは、どこにも行けない私が唯一行ける場所だった。

徐々に知り合いも増え、なんでもしゃべれるようになってきた。
最初に感じた疎外感もなくなり、行くのが楽しみになってきた。
「辛いんです」と言うとみんなが頷いてくれた。
何故そう思うかなんて言わなくても分かってくれる。
それがすごく嬉しくて、すごく安心できた。

ある時、誰かが「最近すごく調子が良くて、なんか
このまま治っていく気がしてきたんです♪」と言った。
そしたらお局さまが「また悪くなるかもよ~。
あんまり期待しないことだねー」と笑った。

あれ?ここは言うだけ、聞くだけじゃないの?
でも実は私も心の中ではそう思っていた。
状態が良くなっていく人たちを見ると焦った。
そしてそれを邪魔したくなった。
「どうせ駄目だよ。駄目に決まっているじゃんか!」と
思うのが当たり前になっていた。

そんなことを思う自分や、そんなことを普通に言える
その会の雰囲気がなんとなーく嫌になってきた。

私もみんなも、治りたいし治したいはずだ。
その気持ちを支え合い、励まし合うのが自助グループの
目的なんじゃないの?
ここでしか分かってもらえないことは沢山ある。
でもここだけでいいの?ここにずっといれば治るの?
私は勇気を出して聞いてみた。「治った人は来ないのかな」
お局さまが言った。「治ったら誰もこんなとこ来ないでしょ(笑)」

治った人が参加してくれる自助グループは、自助グループとは
言わないのかな?
そういう会はどこにもないのかな?

私はこの日を最後にその自助グループに行くことを止めた。

友達もできたし、これからはその子といろいろ
話せればいいかなって思ったから。

その子のうちにある日電話をかけてみた。とっても
状態が悪かったから話を聞いてほしくて・・・。
お母様が電話口に出て言った。「A子は死にました」
頭が真っ白になった。手と足ががくがく震えた。
な、なんで?

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