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12月のひとこと

●STOP♡3DWord 

私たちは他者との会話を通して、自分の心とも会話をしています。
言葉の持つ力はものすごく強くて、使い方1つで、その人のイメージを強烈に印象づけてしまいます。アメリカの次期大統領のトランプ氏が良い例ですね。これは逆に言えば、言葉の使い方1つでその人自身を変えていくこともできるということです。

私たちは普段自分がよく使っている言葉にあまり気づいていません。これを口癖といいます。口癖は無意識のうちに「つい(うっかり・そう言っている気はなく)」口から出てくる言葉のこと。無意識ですから、知らず知らずのうちに誰かを傷つけるようなことを発しているかもしれません。悪い口癖は意識して「つい」を無くしていきましょう。

悪い口癖のトップ3は、「でも」「だって」「どうせ」です。この3つの言葉(以下、3D)は自分も周りも不幸にしてしまう、どんな人も敵にまわしてしまう言葉です。そのため、「自分の味方を作れない人の口癖」とも呼ばれています。
3Dよりももっと汚くて酷い言葉もありますが、そういう言葉は大抵意識的に使っています。ところが、3Dは何気なく悪意なく無意識に使っていることがほとんどです。だから怖いのです。

3Dを日頃から使っている人は、現状否定→マイナスの発想→自己否定・自責、或いは他者への恨み辛みの増幅→更に現状否定をするという「悪循環」にはまってしまいます。当然周りの人たちにも言葉による毒をまき散らします。
否定語の3Dをどう使って言ったとしてもそれが「毒」になる言葉であることには変わりありません。
もし、あなたの周りに3Dが口癖になっている人がいたら近づかないのが一番です。距離を置くことの難しい関係ならば「かわいそうな人だな」と思うだけでも、あなたとその人の間に境界線を引くことはできます。
もし、あなたが3Dをよく使っているならば、今すぐ言わないように訓練をしましょう。

まずは1日何回3Dを思ったり言ったりしたかを数えます。「数えてみよう!」と思わないと、なかなか3Dを使っていることに気づけません。まずは気づくことが大切です☆数えることに意識を向ければ、徐々にその数は減っていきます。「あれ?今日は3Dが多いなぁ」と思った日は、同時にストレスや疲れにも気づけます。

もし3Dを言ってしまったときは即座に訂正しちゃえばいいのです。
例えば、私は自分が3Dを言ってしまった時は、その末尾に「・・・って思ってしまう癖があるんだよね~」と言っていました。
例えば「どうせ私なんて・・・って思ってしまう癖が根強くあるんだよね~」という感じです。こう言ってあげると、古き口癖を尊重しつつも「今の私はそうは思っていない」ということになります。
3Dの解毒方法としては「さっきのは嘘です!」と言うやり方が主流みたいですが、私は「・・・って思ってしまう癖がまだ残っているんだよね~」という言い方の方がしっくりくるので、このやり方で長年の3Dの口癖を修正し、更にその後に「ま、いっか」「仕方ないよ」「大丈夫だって」と加えるようにしました。
今では「ま、いっか」が口癖になり、3Dはほとんど出てきません。過去の自分を振り返ってみても、今の自分はとても大らかになったなと思います。言葉の使い方によって自分を変えていくことはできるんだなと痛感しています。でも、「でも」だけは相当根強い癖になっていて、今でも結構言っちゃってますが^^;

①意識して「3Dを使わない」
②思わず言ってしまったら「その数を数える」
③3Dを使ってしまったら「・・・って思ってしまう癖があるんだよね~!」と付け加えてみる。
④そのあとは、3Dを言ってしまうような自分を「大丈夫だよ」「ま、いっか」等の言葉で弁護してあげる。
この4つの訓練を続けていくと、それが新しい習慣となり、3Dは不要の物となってあなたの元を去って行きます。その頃にはあなたは今とは全然違うあなたになっているはずです♪
過食そのものを止めようとしてもなかなか止めることができず、そこから生じた自己否定や自責の念の辛さから逃げるために更に過食している人にはとても効果の高い訓練だと思います。

最後に、カウンセリングで3Dを言うのは何の問題もありません。理解関係のないカウンセラーにこそ、心の中に溜まっている毒のある感情をどんどん吐き出してください♡
誰にも気兼ねせず何でも言える人や場所があるかないかで、心の余裕度(ま、いっか)は全然違ってきます。あなたが安心できれば、あなたの周りの人も安心し、人間関係はどんどん良くなってゆきます。
今月も皆さまとお会いできるのを愉しみにしております。

2016年12月1日
摂食障害カウンセリング あや相談室主宰
摂食障害カウンセラー 長谷川あや

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